名竿レストア風景

その1 「ペインの巻」

今回はペインの10’6” 2ハンドです。
トップがフェルール上部10センチほどのところでネジれるようにバッキリ折れています。
本来は(自分で言っちゃぁいやらしいですが、得意の)スプライスでぜひとも直したいところですが、
強烈に「ネジレ」が入っているのでどうしようもありませんでした。
このホームページを作る前から作業を始めていましたので、申し訳ありませんがモロに
折れている画像はありません。

ガイドを取り、塗料を慎重に落とします。
1インチピッチでテーパーを測り
色合わせしたブランクを作ります。
さて、これからが面白いところです
気合が入ります。


(注)以下はフェルールを再利用するときのものです。フェルールも作り直すならば、また別の作業になります。


ペインのフェルールももちろん「ピン」脱落防止の「ピン」が打ち込んであります。打ち込んでから「擦りあわせ」をしていたようで、擦りあわせ面と同化して簡単には見つからないことが多いです。それを打ち抜きます。ピンはどうしてもキズが付きますが、周りにキズをつけたらパーです。慎重に慎重に・・・
ほとんどピンが出てきました。でもプライヤーなどで引っ張ってはいけません。
キズが付いたり、穴が変形したりしますから。
このような工具があると便利です。腕時計用のものです。
これで準備は整いました。フェルールを抜きます。
熱を加えフェルールをはずします。
あまりの高熱を加えると、「ロウ付け」部がはずれて
これまた「パー」です。

作り直したブランクにフェルールを接着します。
接着したフェルールの両方の「穴」からドリルで「ピン」を打ち込む新たな「穴」貫通させます。ピンが約1.1mmなのでドリルは0.7〜0.9〜1,0と少しずつ大きくしてきれいな真っ直ぐな穴をあけます。
ピンを打ち込みます。

ピンを打ち込んだ後の細かなギャップ等をオイルストーンなどでならしてフェルール接着は完成です。                    
さてラッピングです。
クラシックロッドは紫外線等の影響なのでしょう、
スレッドも劣化し、塗料も現在の物と比べ強烈に変色していることがほとんどです。スパッと一発で同じ色が出せることはまれです。
でもなんとか微妙な色を出したい!

左は私が日頃使用している「ブラウン系」のスレッドですが、同じ色が出てくれるでしょうか?
祈るような気持ちで「試し巻き」をします。
右から3番目の糸が同色です。
ホッと一安心。
トリムの色もバッチリ出ました。
どうでしょう、最近聞かれませんが、
「バッチグ〜」でしょ!

日なたで全体の点検をして、完成です。

忠類川で骨折した「ペイン」
随分長いこと「入院」してましたが(ごめんなさい)

         「退院」です。



次回はハーディーです